中絲悠のルーツや、未公開情報について

2026.09.24

はじめに

ごきげんよう!中絲悠です wave

FRENZ 1日目夜の部、『肉味噌(中絲悠 ✕ みそみぃる)』名義でオープニング映像を制作させていただきました❗️楽しかった~🔮

すみません。公開までもう少々お待ちください

イベントが終わった現在も、動画プラットフォームにアップロードする用のカットの修正/再レンダリングに追われている次第です wavewave wave 映像公開/制作後記の方も近いうちに投稿しますので、お楽しみに!

9~10月頃に公開される作品で記録しておきたいことが(きっと、たくさん)あるので、夏が終わったらまた来ます。その作品について、自分の映像を始めるに至ったルーツなどを絡めてお話できれば良いなと思っています。

『近況と、弁明と、展望と。』

というわけで、フッテージを書き出している間に記事でも書こうと思い、久しぶりにPatreonを開きました(と思ったのですが、問題が多すぎて自サイトに移植しました。Patreon嫌いです、もう使いたくない⋯⋯)。以前の記事で触れていた「9~10月頃に公開される作品」とは、まさしく本作を指しています。

FRENZへの出展自体は昨年が初めてで、本作が二作目になります。出展回数こそ少ないものの、観客として参加したり存在を認知していたりした期間はわりと長いです。自分の個人史を編纂するうえでは切り離せない、大きな意味を持つイベントだと思います。

ですので今回は、作品の公開にあわせて出す予定の制作後記をより楽しんでいただけるように、中絲悠のバックグラウンドや、映像作家になるまでの経緯を紹介していこうと思います!おそらく皆様が想像するよりも、FRENZ周りの影響を強く受けている気がします。

時効かと思われる初出しの事実も数点ほど公表いたしますので、最後までご覧頂ければと❗️

404_preview (セフィロトの樹?)

当記事の執筆にあたって、愛用しているMilanoteというサービスでどういうコンテンツに触れてきたかの歴史をさっくりと記述しました。FRENZの作品を見ていただいた皆様に楽しんでいただけるよう、それらに関連するものを主体に並べています。リンクなどが機能するベクター版のpdf版もご用意したので、こちらよりお受け取りください。悲しいことにニコニコ動画のサムネイル取得がうまくいっておりません

インターネットコンテンツとの出会い

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パソコンに触れる土壌には恵まれていたので割とインターネットに触れたのは早く、小学生ぐらいからインターネットのコンテンツは受容してたのかなと思います。本当に太古の記憶は、So-netのピンク色のクマが部屋にいる謎のサービス。いま調べ直したら「PostPet」というサービスだったみたいです。ラミィの大冒険とか、ピンボールとか、動物のホッケーも好きでした。

404_previewメタバース空間的な先見性を感じる

家にパソコンがあるという恵まれた環境に加え、校外でスポーツクラブに通っていた兼ね合いもあり、小学校内のクラブ活動ではコンピュータークラブに所属しました。はじめは一太郎スマイルやPowerPointをしばき倒していましたが、いつしかそれにも飽き、ブラウザのフィルタリングをかいくぐれるサイトを発掘し、布教することに従事するようになりました。

神作『Slush Invaders』。ストーリーの作り込みも含めて、このフラッシュ棒人間を超えるコンテンツは未だ観たことがない

Stickman Games的な棒人間ゲームやおもしろフラッシュなどのコンテンツを校内に持ち込み、その結果明らかに対象年齢を超えたゴア/性的なコンテンツが出回ったり、愉快犯によって給食時間の音楽放送が「恋のマイアヒ」に数週間占拠されたりと、学校には数々の多大なる悪影響を及ぼしました。体制を破壊し、さながらインターネット渡来人としての役割を大いに果たした結果、問題のある生徒として名を上げていき、生活指導を受けることが日常茶飯事となっていきました(普通にそれ以外の非行も多かった)。

そんな生活を送る中でも、「うごくメモ帳」の登場はかなり衝撃的な出来事として記憶に残っています。マクドナルドにDSiを持ち込み、よくわからないドラゴンクエストの何かしらの体験版をプレイして無料のハンバーガーを手に入れ、そのままネットに繋いでうごメモを開く。そんな光景をいまでも鮮明に覚えています。後は3~4個所持しているよくわからん緑色のスターとか、DSiの画面の端っこをタッチペンでカカカカと往復すると滅茶苦茶スターを連打できるとかいう小技とか。

同世代のクリエイターにもうごメモからの影響を公言している方は多く、自分もいちおうその端くれだと思っていますが、映像クリエイターの方が多く集まっていた「棒バト(棒人間バトル)界隈」には属しておらず、自分との距離が近かったのは「オリカビ(オリジナルカービィ)界隈」でした。

教えて神様♬

オリカビ界隈とは、カービィのオリジナルのコピー能力を考えたり、音楽に合わせてカービィを笑わせたり泣かせたり、デデデやメタナイトと不埒に絡ませたりする界隈のことを自分は指しています。なんか一枚絵を繋いでくリレーみたいな文化を覚えている。作風に直接の影響は出ていないと思いますが、このあたりのルーツのズレが、ほかの映像作家の方とのギャップを生んでいる可能性はあるかもしれないなとは思います。動きよりも画に興味がある。

ボーカロイドとの出会い/ニコニコ動画キラキラ期

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うごくメモ帳経由でボーカロイドの存在を知り、ニコニコ動画へのアクセスを頻繁に行うようになります。はじめて聞いたボーカロイド楽曲は『千年の独奏歌』。ボーカロイドを知った経緯、ミクじゃなくてKAITOなんだっていう。初音ミクが登場してから約半年後の楽曲らしいので、そう考えると年齢にしては結構黎明期の曲にも触れてるなと思いました。

当時好きすぎて、唯一二次創作を作ったボカロ楽曲

そこから先は、ボーカロイド楽曲を無限に聴いていた記憶しかありません。『世界征服』『アザレアの心臓』『PANDORA VOXX』などが立て続けにリリースされるとんでもない時代を生きていたので聴くものには困らなすぎましたし、ランキングにアクセスしては毎日のように熱狂していました。悪ノシリーズ、終焉の栞プロジェクト、VanaN'Iceなど……本当にあの頃のボーカロイドの「全て」を吸収していたと思います。感性の反乱βとかいうタグでエッジの効いた曲を漁りまくっていた。ボカロについてはいつか別で記事を書きたいですね。青春すぎるので。何かの歯車を間違えていたら映像作家ではなく歌い手になっていたと思います。

魔法少女まどか☆マギカとの出会い

404_preview 名塚底根の魔女図鑑。発売日がFRENZ当日だったので、近くのTOHOシネマズに走って購入。

そんな熱量でニコニコ動画に住み着いていれば、当然アニメの情報も流れ込んできます。その中で『魔法少女まどか☆マギカ』という作品に出会い、明確に脳が切り替わったのをいまでも記憶しています。(13年ぶりの新作、楽しかったですね❗️)

動画やアニメーションを「像が動き続けているなにか」ではなく、ひとつひとつの「映像作品」として認識するようになったのは、イヌカレー空間に触れてからなのかなと思います。明らかに周囲の空間からは異化された存在なのに、作品世界から切り離されることなくその中に介在している。当時はうまく言葉にはできなかったものの、そうしたシュルレアリスム的な表現の耽美さに、次第に目を奪われていきました。

まどマギ→Requiem für Puella→分解系レコーズみたいなインターネットコンテンツの流れもあったのですが、映像メインで語るために今回は割愛します。

多くのコンテンツとの出会い/ニコニコ動画暗黒期

まどマギのような残酷さを併せ持つコンテンツにのめり込んだのを皮切りに、良くない厨二病へと舵を切っていきます。デカダンやニヒリズム的な哲学を内面化し、よりアングラなニコ動のコンテンツを追うようになりました。今回の表に挙げた以外にも、自分を形作った作品は数多くあります。ただ、検討に検討を重ねた結果、自己検閲により公表は控えさせていただきました。例のタグに投稿され、MMD杯にそのモチーフで出場すれば「荒らし」と称されるようなコンテンツ群ではありましたが、表現の面において多様な広がりがあったのかなと思います。たまに本当の名作が紛れているため、余計に煩わしい。

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受容するコンテンツが広がっていく中で、嗜好は『検索してはいけない言葉』をはじめとしたフラッシュコンテンツ方面と、BGA(BMS用背景映像)方面とへ伸びていきました。実際、それらのシーンは互いに分断された存在でもなかったようで、後年「もぺもぺ」や「MARENOL」という形となってジャンルを越境しつつ融合を果たしていったように思います。(シーンが融合していったというより、OptieさんやFizさんが凄いだけなのかもしれないけれど)

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映像制作を始める以前の影響として、一番「濃い」エリア そうした中でも『なつみSTEP!』や『Dstorv』は、いまでも指折りに数えるほど大きな衝撃と影響を受けた作品です。作家としてはじめて好きになった方はレクさん。NEGA FRAGMENTSのクロスフェードを無限に見ていたので、近年ダウンロード版で再販してくれて泣きました。『最後』って本当に何度聴いても良くて⋯⋯



ほぼ同じ時期にいろいろなものを追っていた記憶があり、FLASHやBMSといったインターネットコンテンツの基軸が、頭の中で体系化されたのもこの頃でした。BMS関係で百舌屋さんや駿さんの存在を知り、FLASH関係でみ~やさんやたけはらみのるさんを知る。表には乗せていないですが、けものフレンズをリアタイで追っていた身としてはたつき監督とかにも大分脳をやられました。ケムリクサも凄いし。この頃はまだ一切何も作ってはいなかったとはいえ、ヤバい作品群を浴びて目だけは十分に肥えていきました。

そうした過程を経て、ひとつの奇妙な法則性に気づきます。先ほど挙げたような素敵なコンテンツを作っている方々の関係性を辿っていくと、全員が「FRENZ」という謎のイベントへと収束していくのです。ボーカロイドのMVシーンまで含めると、本当に自分が摂取してきたインターネットコンテンツの「全て」が、あまりにもこのイベントに集まりすぎている。

なんだこれは❓️

自分がこれまでの人生で受容してきたものが、間接的とはいえ、ほぼ全てこのイベントから派生したもので構成されているという事実に当初は怯えすら覚えました。高校を卒業し、大学に進学するかしないかぐらいの頃の出来事です。

FRENZとの出会い/映像制作の開始

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FRENZを知り、その一単語からリンクされるあらゆる作品にアクセスできるようになったことで、何年にもわたって積み重ねられてきた個人映像作家たちの熱量を浴びることになりました。eau.さん、84yenさん、ngkzさんの作品たちには、ことごとく脳を破壊されています。

中でもeau.さんは百舌屋さんの『Alice』を経由してほかの方より少しだけ早く知っていたため、憧れの人の脳を破壊した人に自分も脳を破壊されるという直系のルートを辿っています。まどマギ経由でコラージュアート的なアプローチが好きだったのもあって、とりわけ強く影響を受けました。『ice』は本当に凄い。『fabricated myth』もすごい。というか全部凄い。いつか本当に、あの空気感に負けないくらいの何かを生みだしたいです。



そのような過程を経て、自分の脳はついに「完成」します。作る手段は何ひとつ知らないが、映像というコンテンツに完全に取り憑かれている状態です。『初心者でもわかるFLASHアニメーション講座』とかいう動画を観て、本気でシェイプトゥイーンを学ぼうかと思っていました。結局やらなかったけど。

そのうえ、自分が進学した大学では「AEオフ」なるものが開催されており、そこには多くのFRENZ関係者がひしめき合い、場を盛り上げていました。映像とは一切関係なく、ノリでスマホアプリを作ってAO入試で受かっただけの場所だったので、あまりの偶然にさすがに笑ってしまいました。プログラミングを学びに来たはずでしたが、ここまで色々な出来事が重なってしまうと、流石に映像に興味が湧かないわけがありません。多分ここらへんで運命を感じて、映像に魂を売ることを決めていたんだと思います。

そこからの人生は本当に転がるように目まぐるしく進んでいきました。気づけばAfterEffectsを学生版で購入し、アプリケーションを触りながらTwitterに成果物を投稿し、今回FRENZのOPを共に創ったみそみぃる君らと映像作品をBMSやM→Fesという映像上映イベントに発表していました。Amnéhilesie。技術こそ乏しかったものの、今まで観てきたコンテンツに対する熱量の総決算ではあったと思います。まどマギあり、FRENZあり、フラッシュあり⋯⋯的な。できる範囲でとにかく好きなものを詰め込みました。

幸い、動画もまともに作ったこと無い割にはAEオフなどを通じてAfterEffectsのニッチな知識を叩き込まれていたので、いいスタートダッシュを切れた気がします。レンダリングとかコンポジットという言葉はよくわからなかったが、AEの特定の場所を特定のキーを押しながらクリックするとヤギの鳴き声が聞こえることなどはあらかじめAEオフのおかげで知っていました。あと#AE00FFが案外AEっぽい色してることとか。

本当にありがとうございます、本当にありがとうございます、本当に

Geometry Dashの二次創作を作ってくださった方のおかげもあって、思っていたよりずっと多くの方に観てもらえましたし、憧れの人にも作品を観てもらえました。正直、ここまでやりきった時点で、もう人生のゴールなんじゃないかとすら思っていました。

とはいえ、その後もなんやかんや酸いも甘いもありつつ、映像作家として独立し、今のキャリアに至ります。結局映像作り続けてたくさん時間が経っちゃったな~と思います。飽き性が8年くらい続けられるコンテンツってだけで結構凄い。

道中にはいろいろなことがあったものの、去年のAlterGateに引き続き、今年のFRENZオープニングでもみそみぃる君との作品を発表できたことは、本当に本当の意味で良かったなと、いまになってしみじみ思っています。7~8年の重みは流石にコンテクストに「味わい」がある。

以上、FRENZ自体の出展は未だ少ないものの、人生においてFRENZとの関わりが意外に長い人間の話でした。オープニングが公開されたら、そのときはあらためてよろしくおねがいいたしますね❗️色々要素詰め込んでますので、解説もしっかり書きのこす予定です。

もう一つのBMS作品について


諸々の兼ね合いで長年沈黙を通してきたのですが、そろそろ時効かなと思ったのであらためて発表。Amnéhilesieのほかに、もう一本BGAの制作に携わっていました。uytrereさんの『Terminus』です。アプローチもルックもミニマルですが、楽曲の寂寞とした空気にマッチした作品になりました。2026年現在もなお、憧れの空気感に最も「近い」制作物だと思います。

自分は監修で入っており、実際の制作は、最強の映像少女を目指す阿飛高校一年・映像制作部所属の妹、ハルが担当しています。

ということにしています。

拙作のカス動画について

404_preview タイトルは『黒い映像』。一貫してゴヤを引いていて洒落臭い。

2022年くらいに、「ふとしる」という別名義でクソフラインスパイア系の作品を制作していました。タイトルは『黒い映像』。84yenさん主催のチキチキカス動画猛レースに投稿。自分はもうアカウントごと動画が消失したのですが、配信自体のアーカイブが残っていたのでリンクに添付させていただきました。

タイムスタンプにちゃんと突っ込んでもらえてよかったなと思います。きちんと章立てした甲斐がありました。減点なのか加点なのかは知りませんが。タイトルは忘れましたが、なんか空中から爆撃されてスジャータの苗木が生えるやつクソフラが一番好きです。

FRENZに出展したのが2025年なので、それより3年くらい前に界隈に殴り込んだ作品が存在していた、という話でした。新情報として新たな作品を期待していた方はすみません。『これ』です。