無題#0000
2022/09/06
言葉を残しておく場所を設けた。たまに写真とか、そういう類も載せるかもしれない。
ポートフォリオ用のCMS自体がブログ的な運用に適していないのもあってあまり書き心地は良くないが、この書きづらさが一周回って愛おしい。装飾も限定されているし、体の良いエントリを書いて人に見てもらわんとする虚栄心を執筆環境が徹底的に削いでくれるので、ラフに言葉を綴れるような気がしてくる。
「シャーデンフロイデ(独: Schadenfreude)」のように、明確には日本語化されていないような感情や心の動きに対して新たに言葉を定義するJohn Koenig氏の著書『The Dictionary of Obscure Sorrows』(Simon & Schuster、2021) の中に、「nementia」という言葉があった。刹那の不安、怒り、興奮――それらを感じた理由を見つけるべく、自らの一連の思考を辿りゆく試み。それは、子供がどこか遠くへ行ってしまった凧の糸を手繰り寄せる姿に似ているとのこと。であるならば、茫洋とした思考の広がりの中からその理由を手繰り寄せる糸なるものはやはり、言葉なのではないだろうか。
twitterやnoteなどで外向きな所作を振る舞う八方美人的なSNS運用をしているうちに疲弊して、更新も滞り、しまいには自分が何を考えているのかすらわからなくなってしまった。であるからこそ、再び言葉を書く目的としてnementiaという新しい単語をあてがうことは個人的に最も腹に落ちたし、壁打ち的な運用方針を定める上でも非常に役立った。過去を繰り返すことは避けたいので、基本書きたいことしか書かないし、誰かの役に立つ内容は多分ここにはない。今後は自分のために、nementiaの手段としての言葉を残していこうと思う。